茨城県へ再移住!スキルを活かし、離れてみて気づいた地域の魅力を伝えたい
元潮来市地域おこし協力隊、「エフエムかしま」パーソナリティ、フリーアナウンサー 佐藤 彩希さん
- 移住エリア
- 北海道、他→茨城県水戸市
- 移住年
- 2015年
写真はラジオ中継をする佐藤さん
「これまで培った茨城県の知識を、もっとダイレクトに地域活性化に活かせないか?」
大学卒業後に茨城県のラジオ局への就職と退職を経て、実家のある北海道札幌市にUターン。そして、改めて気づいた「茨城県の魅力を発信したい」という想い。心の赴くままに茨城県への再移住を決断した、佐藤 彩希さんにお話を伺いました。
目次
「地域協力隊」の募集をきっかけに茨城県に再移住
「どうしてもアナウンサーになりたく、“絶対に移住先はここ!”という願望はありませんでした」
北海道札幌市出身の佐藤さんは、大学卒業後、就職活動を経て、ご縁があった茨城県のラジオ局に就職。念願のアナウンサーとしての社会人生活が始まりました。「骨を埋めるつもりで行ってきなさい」と送り出されたものの、当時永住するつもりはなかったそう。数年後実家のある北海道札幌市に戻り、同様にラジオ局で働いていました。
けれど、北海道で働くなかで巡ったのが、「これまで培った茨城県の知識を、もっとダイレクトに地域活性化に活かせないか?」という考え。そんなとき、佐藤さんが実家で眺めていたフリーペーパーでたまたま目にしたのが茨城県潮来市の「地域おこし協力隊」の募集でした。

『潮来市地域おこし協力隊しんぶん』
「話す仕事しかしてこなかった私は、何かの資格を持っているわけでも、専門知識があるわけでもなく“ほかに何ができるか”がまったくわからない状態でした。なんだか楽しそうだしやってみよう!と思ったのが茨城県への2回目の移住のきっかけです」
佐藤さんは1回目の移住のとき、潮来市を取材で訪れたことは記憶。けれど、どんな風景だったかまったくといっていいほど覚えておらず、“あやめまつりがある町”というイメージしかなかったそう。それでも、「“水郷の街”といわれる美しい景観と、都心に近いながらも独自の文化が残る茨城県潮来市のポテンシャルに惹かれ、飛び込む決意をしました」と当時を振り返ります。
「地域おこし協力隊」という制度をフル活用した佐藤さん。
「移住と仕事がセットになっている地域おこし協力隊であれば、ひとまず移住したとしても仕事(生活費)には困らないだろう、と。また、メディア出身者として“自分に何ができるか(広報・SNS運用・ラジオ等)”を明確に提示し、地域側に自分を受け入れるメリットを感じてもらえるよう準備しました。効果的な情報発信のタイミングや動画編集スキルを身に着けるとともに、近隣自治体でまだ取り組んでいないことは何か?潮来市で発信しきれていない情報は何か?を整理していきました」
と冷静にご自身を分析されたそう。
バイクで県内の絶景スポットを巡る 趣味を満喫する暮らし
「交通量が多い北海道に住む知人にも驚かれるのはその移動時間です。拠点間は50km以上離れていますが、渋滞知らずの茨城県では1時間ちょっとの快走路。茨城県内の方にも『50kmの移動は大変だろう!』と言われますが、“50kmは近所”という感覚になっています。1時間以内で到着する現場での仕事があるときは、『あっという間についてしまった!」とすら思ってしまうことがあります。在宅でできるお仕事もあるので、バランスよく働いています」

潮来市と鹿嶋市をつなぐ橋からの景色。もう一本の橋、水面のゆらぎ、そして移ろいゆく空の変化を一度に眺められるこの地点は、佐藤さんのお気に入り
北海道出身の佐藤さんにとって、冬に雪かきが不要だということはうれしいポイントの一つだそう。
「雪が積もることがほとんどないので、オートバイ(大型自動二輪)の免許を取得し、ツーリングを楽しんでいます。休日は愛車で県内の絶景スポットを巡ったり、長期休暇をもらって茨城県から青森県、そしてそこからフェリーで北海道へ渡ったりと、移住を機に趣味になったツーリングを満喫する日々です。たまにバイクで出勤することもあります。そのほか、自宅で地元野菜やお肉を料理し味わう、公私ともに“茨城県にどっぷりつかる生活”を楽しんでいます」

夏場は庭でとれた野菜や茨城県産肉などを焼いて楽しむ
茨城県の素晴らしい伝統工芸や食、そして「人」を県外に発信する「地域間のハブ」のような存在を目指して
佐藤さんは現在、茨城県水戸市・鹿嶋市・行方市の3拠点を中心に、コミュニティラジオのパーソナリティやテレビ出演イベント・式典の司会者として活動しています。
「地域の声を届けるラジオという媒体をさらにアップデートしていきたいです。今は茨城県鹿行エリアにあるNPO法人鹿行地域おこしLab.と協力し、エフエムかしまの『ROKKO Joing Inside』という番組を、ラジオとインターネットメディアで放送しています。鹿行エリアの地域おこし協力隊や、そのOB・OGに移住について語ってもらう番組です。番組や取材を通じ茨城県の素晴らしい伝統工芸や食、そして『人」を県外に発信する「地域間のハブ」のような存在を目指しています」

「水郷潮来あやめ娘」としても活動
ラジオパーソナリティー等のお仕事と並行して、水郷潮来あやめ娘(あやめまつり期間を主な活動時期とする観光大使のような存在)として活動している佐藤さん(2026年度現在)。
「各種PR活動と水郷潮来あやめ園でのおもてなしを行っています。最近はインバウンドがとても多いので、外国語の勉強にも力を入れていかなくてはと思っています。そのほかに基本となる潮来市の歴史やお店情報をアップデートしていきます。また、地域おこし協力隊時代に携わった『こどもジャーナリスト育成事業』のように、個人として、実際に小学校で地域の困りごとを解決する、そんな存在になりたいです。私自身が移住して、こんなに人生が楽しくなった、というロールモデルになり、茨城県を盛り上げる仲間を増やしていきたいですね」

学校で授業する様子(写真左が佐藤さん)
都会の利便性と田舎の豊かさを良いとこどりできる場所
ご自身が培ってきたスキルを存分に生かし、地域に根付く佐藤さん。移住を考えている皆さんへのメッセージを伺うと…。
「何もない、と言われがちな地方ですが、実は“あなたのスキル”を待っている場所が驚くほどたくさんあります。そのスキルはまだ自分が気づいていないだけで、思い切って移住してみた後にそのスキルが発揮されるかもしれません。まずは、自分のできること・やってきたことをもって、その土地の扉を叩いてみてください。茨城県は、都会の利便性と田舎の豊かさが絶妙なバランスで共存している場所です。“50kmをスイスイ走れる開放感”と“冬でも暖かい太陽の光”。この心地よさを、ぜひ一度肌で感じに来てほしいと思います。茨城県でお待ちしています!」

水戸市に移住後もご縁があり「潮来花嫁さん」に

元潮来市地域おこし協力隊、「エフエムかしま」パーソナリティ、フリーアナウンサー 佐藤 彩希さん / さとう あやき
1991年北海道札幌市生まれ。大学卒業後に茨城県のラジオ局に就職。茨城県の全44市町村を中継などで取材。一度故郷の札幌市に戻るも、「茨城県で暮らしたい」という想いが強くなったタイミングで地域おこし協力隊の制度を知り、茨城県潮来市へ移住。小学生が自ら取材しラジオ番組を制作する授業を実施し、最終的に住民らを前に発表会を行った。メインの活動拠点を水戸市に移し、現在は茨城県鹿行エリアのコミュニティラジオ局で勤務しながら、イベントや式典の司会業、イベント運営サポート等を行っている。