「どこに住むか」より「誰と出会うか」群馬で出会った“支援する人”~オールぐんまで考える、あなたの移住~ |地域のトピックス|FURUSATO

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「どこに住むか」より「誰と出会うか」群馬で出会った“支援する人”~オールぐんまで考える、あなたの移住~

「どこに住むか」より「誰と出会うか」群馬で出会った“支援する人”~オールぐんまで考える、あなたの移住~ | 地域のトピックス

~本トピックは「ふるさと回帰支援センター・東京」内ぐんま暮らし支援センター相談員がお届けします~

東京から北に約100km、日本のまんなかに位置する群馬県。
ここには移住を希望する方々を支援し、県民との縁をつなぐ、地域に生きる人たちが35市町村各地にいます。

「移住希望地ランキング」で2年連続1位を獲得した群馬県の窓口では「なぜ人気なのですか?」とご質問を多くいただきますが、そんな時にぐんま暮らし相談員がお答えしている5つのポイントのうちの1つが「人の支援」
群馬で移住支援の創成期から活動されている方と、市町村境界に縛られない支援にあたっている方、4名からの声をダイジェスト版としてお届けします。

 

(順次更新)4名のインタビューはこちらから

ふるさと回帰支援センター・東京「note」

群馬県内で活動中の支援者・地域情報はこちら

「ぐんまな日々。」-ぐんま移住・暮らしサポーター

関東平野のはじまりの地。上毛三山・赤城山と利根川の自然と、県庁所在地の前橋市街。

【移住支援・移住相談のはじまり】創成期の2人

地方創生」や「移住支援」という言葉が、まだ広く知られていなかった2014年ごろ。
自治体の中でも、移住相談とは何をするものなのか、支援として何が必要なのか、誰も正解を持っていない時代でした。

そんな移住事業の創成期に、移住コンシェルジュ(CC)や移住コーディネーター(CN)として声をかけられた一人が、2016年から中之条町移住・定住コーディネーターとして活動する村上久美子さん。移住をした方々からは“中之条の母”のように慕われています。

 

村上さん自らで古民家を取得しリノベーションした複合施設「かたや」にて。空き家を活用したい、DIYしたいという人の相談が多い中、自らでもやってみねばと実践。1Fテナント貸し、貸しギャラリー・スペース、2F宿泊施設。中之条ビエンナーレの時期はアーティストの滞在拠点としても活用。1F飲食店「おてのくぼ」のスペースには、地域の方々が「これ、かたやに似合うと思う」と様々なものを持ってきてくださるそうで、花瓶のお花は季節が変わるごとに勝手に生けかえられているのだとか。中之条町で暮らす人たちによって作られている場。

村上さんからは、移住支援当初の関係者のビミョウな空気感と共に、自治体職員ではない立場で移住支援に就くまでの経緯をお聞きしました。当時まだ数少なかった群馬県内の支援者である、前橋市移住CCの鈴木さんと共に、支援のあり方について話し合い、移住支援の想いをともにしてこられたのだそうです。

「当時、移住フェアに出展している市町村が、来場者を自分の相談ブースへグイグイひっぱり込んでいたんです。その光景を見て引いてしまって(笑)。これって移住検討者にとって不幸だし、地域が置いてけぼりになってしまっている。移住支援ってそうじゃないよね、と鈴木さんと話したんです。まず我々CC,CN同士が一緒に支援ができる、相談者にとっていちばん良い地域探しができる支援を”オールぐんま”でやろうじゃないか、と。そんな話を、群馬県庁の移住担当職員とも相談していました。」

こうした考え方は、群馬県の移住担当職員とも共有され、やがて「オールぐんま暮らしサポートチーム」という連携体制につながっていきます。現在では約100人規模のネットワークとなり、子育て、起業、自己実現など、移住希望者それぞれの目的に応じて、最適な地域探しをサポートしています。

一つの市や町で移住者を囲い込もうとせず、横断的に移住者と地域住民とを橋渡しをする。
この「オールぐんま」という考え方は、現場での小さな違和感から生まれ、今も群馬県の移住支援の土台になっています。

群馬県では、こうした現場の声を取り入れながら「地域の顔育成研修」を行い、移住CC・CNと行政が連携したワンストップ支援の体制づくりを進めてきました。

前橋市移住コンシェルジュの鈴木正知さんは、群馬県内で最初の移住CCとなった方。
ご自身が頼りにしている移住のサポーター網もあるとお話くださいました。前橋市民や県内各地の住民もいれば、じつは県外の人もいるのだとか。
「自分が知っている“あの人”と、この移住相談者を合わせたら、移住後のイメージがつかめるのではないかな、現実的な進展があるのではないか、と閃くときが楽しい。歯車がガチっと合う感じ。目の前の移住者にとっての、ベターではなくベストを探りたい。地域は群馬や前橋と限定せずに、私は探しますよ。」
 

前橋市街から車で15分ほど「アリスの森」にて。現地での移住相談を強く勧める理由は、自らが選択して暮らす土地でどんな暮らしをしたいかを心身ともに体感してほしいから。赤城山のすそ野であるこの地には、鳥がさえずり虫がはためく、夏には蛍も飛び交う豊かな自然が広がっている。県都の都市機能を持ちながら自然豊かさも持ち得る前橋市。ぜひ夏にどれほど暑いのか、冬の乾いたからっ風(赤城颪)もチェックしてほしい。

移住は、暮らしそのものを選び直す大きな決断。
だからこそ、無理に勧められるのではなく、一緒に考えてもらえることが大切。
中之条町の村上さんと、前橋市の鈴木さん両者から共通して話された、移住支援に携わるご自身の在り方は、
縁あって暮らしている、それぞれの地域目線に立たれているそのものでした。

 

【移住相談とは?相談者から支援者へ】

中之条町の東隣に接する群馬県高山村は、人口約3,000人のちいさな里山。
ここへ2016年に孫ターンをしてこられた木暮咲季さん(写真右)と、その木暮さんへ相談をし、2021年に移住をした山中武さん(写真左)にもお話を伺いました。お二人とも、現在は高山村移住・定住コーディネーターとして移住支援の任に就かれています。

『たかやま未来センター さとのわ』1Fと2Fをつなぐ階段自体が広場になっている「だんだん広場」/2Fコワーキングスペース・資料室

高山村に寄せられる移住相談は、20代から60代まで幅広く、特に40代が多いそうです。駅のない静かな場所で暮らしたい、有機農業に挑戦したいなど、相談内容もさまざま。2025年度は、70組を超える相談が寄せられました。

相談対応でまず大切にしているのは、「なぜ移住したいのか」という目的を丁寧に聞くこと。
暮らしの中で何を大事にしたいのかを共有しながら、高山村との相性を一緒に確かめていきます。時期や生活資金の準備が十分か、理想と現実のギャップが大きすぎないかなど、慎重に確認することも欠かせません。

もし、高山村よりも他の地域が合いそうな場合は、「オールぐんま暮らしサポートチーム」と連携し、別の選択肢を紹介することもあります。

群馬県の35市町村。四方を山に囲まれ、地盤のかたい災害が少ない地。

「(お隣の)中之条町との連携が多いですね。今年度も中之条と高山村をたびたび訪れていらっしゃるご夫婦がいます。高山村のお試し住宅に滞在して、中之条と高山村両方をめぐるケースも多数あります。吾妻郡(あがつまぐん)全体を、リレー方式で現地案内をしたケースも。高山村ではなくても、群馬県全体で連携をしているので他地域もご紹介できます。」

木暮さんは学生時代に中山間地域について学び、地域に少しずつ馴染んでいくには、地域活動への参加がとても大切だと実感してきました。その経験と、自身も移住者である感覚を重ねながら、高山村の暮らしの魅力を形にし移住者が地域と溶け込める場づくり、情報発信に力を入れてきました。

 

移住した人たちからの声をうけ、木暮さんが開拓している敷地内には「シェア田んぼ」ができている。山中さんも、ご夫婦で参加し地域住民となじみ、移住者と交流ができていったそう。これから4月芽吹きの時期を前に、高山村には市街から少し遅れての春が訪れる。

木暮咲季さんデザイン「たからのやまたかやま」ポスター。よく見ると、山がある。「さとのわ」には移住情報も。

地域住民と移住者とで行う「シェアたんぼ」や、約2,200坪の土地を開墾し生業をつくること、古民家探しの様子など、群馬県高山村の暮らしまつわるお話しはこちら 【Living Scape Takayama】

そんな木暮さんが、WEBやSNSで発信されていた“たからのやまたかやま”の暮らしと土地に惹かれて移住をした、山中さん。

「東京から移住した当初は、リモートワークで務めていた前職を退職し、無職の状態でした。ちょうど第一子が生まれたタイミングで子育てに向き合って、妻のアパレルの仕事を一緒にしながら過ごして。そんな時に、村で移住・定住コーディネーターを募集すると聞き、せっかくなら村の役に立つ仕事をしてみたいと思い立候補しました。

都内のIT企業で働いていた経験を持つ山中さんは、データや数字の管理が得意。そしてご自身の移住経験は、東京生活を踏まえた子育て世帯の悩み・要望のケアへと活かされています。

現在は木暮さんと二人三脚で、それぞれの強みを活かしながら、移住相談の幅を広げています。

そんな山中さんが、移住相談の場で必ず伝えていること。
選択肢は高山村だけではない。同伴する家族内での合意形成は必須。」

 

相談者から移住者へ、そして支援者へ。
二人の歩みそのものが、「移住相談とは何か」を静かに物語っています。


群馬県内で実際に移住相談・移住支援に携わる4名の方々は地域で活躍するキーマン。
ですが、彼らもまた移住をし、徐々に地域と関係を築いてきた“地域住民”です。

「どこへ行くか」より、「誰に相談するか」

移住先に迷ったとき、WEB検索やAIを活用しきってなお移住の目的が見つからないときは
あなたの暮らしを一緒に考える、ぐんまの移住支援者に相談してみてはいかがでしょうか。
地域が定まらず、群馬県と決まっていない方でも大丈夫。「ぐんま暮らし支援センター」がゼロからお話をお聞きします。

 

ぐんまの移住支援者 プロフィール

前橋市移住コンシェルジュ 鈴木正知さん
東京都出身。 動物、自然教育に関わる仕事に東京・カナダ・戸隠などへ移り住みながら就く。代表的な仕事は「葛西臨海水族園」でのマグロの群泳展示。奥様の出身地である前橋市にIターン移住後、子育てと共に前橋市地域づくり協議会会長の任を経て2014年より移住相談の仕事に着く。ほかペット霊園事業を行うNPO理事、合同会社代表など多くの生業があり、持っている名刺はの数は“1組”。夢はコスタリカへの移住。
▼鈴木さんに相談したい・前橋市の移住情報はこちら
 『前橋市移住・定住総合サイト』

 
 
中之条町移住・定住コーディネーター 村上久美子さん

群馬県長野原町出身。 ファッションスタイリストになる夢を持ち上京。バンタンデザイン研究所へ進学、素質を見込まれ夢叶い、芸能事務所にてスタイリングの仕事をこなす多忙な日々を送る。結婚を機に群馬県中之条町へJターン。中之条ビエンナーレに関わる中で町と繋がり、2016年より現職。1児の母、不動産事業者でもあり、ファッションスタイリスト。おせっかいが得意。いつも可愛いお爪をしている。
▼村上さんに相談したい・中之条町の移住情報はこちら
 『中之条で暮らす。』

 
吾妻郡高山村(あがつまぐん たかやまむら)
(写真右) 高山村移住・定住コーディネーター 木暮咲季さん

群馬県前橋市出身。 大学にて中山間地域を学び、その後山形県で約10年ほど暮らす。農家であった祖父が暮らしていた、6月の高山村の景色に魅了され孫ターン。両親が営んでいた「カエルトープ」での自主的な移住相談の姿が役場の目に留まり、2019年より現職。デザイン業、地域会社、NPOも担う。【移住相談のやりがいは?】移住した人の家を訪れた時に、軒下に野菜の貰い物や、干し柿が干してあったり、近所の人と楽しそうに過ごしている様子を見た時。

▼木暮さんに相談したい・高山村の移住情報はこちら
 群馬県高山村 livingscape takayama』

(写真左) 高山村移住・定住コーディネーター 山中武さん

宮城県出身。 都内IT企業で会社員をする中、夫婦で「馬を飼う暮らしをしたい」と全国各地へ移住地域探しへ。ふるさと回帰支援センターでの複数県相談を機に、群馬県高山村の木暮コーディネーターとつながる。難航していた住居が見つかったことで2021年に移住。移住後は子育てと共に元々奥様の営むアーミッシュワンピースの仕事を担いつつ、村で増員の声が出ていた現職へ手を挙げる。ほか、地域の空き物件を活用し民泊を複数経営する。【この仕事で大変なことは?】地域の方々への理解・認知(空き家、コーディネーターの存在)。地域おこし協力隊とよく間違えられる。

山中ファミリーの移住体験談が書籍化 『子育て家族の里山移住、ときどき起業』2025.4月(主婦と生活社)