加賀藩が幕府へ献上した夏の氷「氷室の雪氷」

加賀藩が幕府に献上した、夏の氷
今年は梅雨がいつだったのかわからないくらい暑い日が続きます。
そんな時期に冷たいかき氷やアイスを楽しむのは、とても贅沢なひと時(^^♪
ですが今から400年前、江戸時代では真夏に氷など夢のようなことでした。加賀藩では、大寒の時期に特別に設けられた氷室蔵と呼ばれる貯蔵庫に雪を詰め、半年ほどたった旧暦の6月1日にこれを取り出して、江戸幕府に献上していました。
驚くことにこの氷はわずか4日間で江戸まで届けられたらしいです!
当時、加賀藩から江戸までの道のりはおよそ480km。
この距離を、加賀飛脚と呼ばれた人たちが重たい氷をもって、昼夜問わず4日間走り続けたといわれています。
すごーーーい!!!
現代に復活した、氷室
金沢では藩政期に多くの氷室が作られ、昭和初期まで使われていたが、機械製氷が盛んになるにつれて廃れていきました。
昭和61年に湯涌温泉観光協会が中心となって氷室を復元し、毎年6月30日には石川県知事、金沢市長、また加賀藩の屋敷があった東京都板橋区、目黒区に氷を贈呈しています。
氷室饅頭もお楽しみ♪
夏の氷室開きに合わせて、「氷室饅頭」と呼ばれる酒まんじゅうを食べます。
氷室饅頭の由来は、藩政期に高価な氷に手が届かない庶民が氷に見立てた白い麦まんじゅうを食べたとする説や、無事に氷が江戸まで届くようにお供えしたものが市民に広がったとする説などがあるんですよ!
金沢では、毎年7月1日には氷室饅頭が一斉に発売され、それぞれの店が味を競い合っています。
ぜひ来年は氷室饅頭を食べに、金沢にお越しください(^^)/