【宿泊事業×関係人口】奄美の暮らしぶりを繋げる地域コーディネーターを募集します

昨今、観光地としても注目される世界自然遺産の島、奄美大島。 その奄美の北部にある龍郷町は、人口約6,000人の町として、30年以上人口が横ばいという離島でも珍しい町です。 適度な利便性もありながら、豊かな自然に囲まれ、奄美らしい行事や風習が残る龍郷町は、暮らしやすい環境として、移住先としても人気の町です。
一方で、着実に少子高齢化や人口減少の影響を受け、暮らしぶりが変容していく中、龍郷町の豊かな奄美らしい暮らしぶりを将来にいかに伝えていくかは、私たちの世代がどの様に今を生きるかにかかっています。
そんな中、私たちは、奄美の暮らしぶりを体感する機会を宿泊や飲食など、様々な方法で提供しながら応援者を獲得することで、人が減りながらも豊かで奄美らしい暮らしぶりが将来に受け継がれていく、そんな事業に楽しみながら挑戦しています。
今回は、そんな私たちともにソトとナカを繋ぐ地域コーディネーターとして、宿泊事業を生かしながら、関係人口を生み出す仕掛け人となってくださる方を募集しています。
地域コーディネーターが活躍する地域には、将来がある
私は現在、龍郷町の秋名地区住民有志と2018年に立ち上げた一般社団法人E’more秋名(いもーれあきな)の代表として、龍郷町立宿泊飲食交流拠点の宿「荒波のやどり」や、島料理の店「あらば食堂」などを地域の方々とともに運営しています。
そんな私が確信しているのは、地域コーディネーターが活躍する地域には、将来がある、です。
なぜ、宿や飲食業をやっている私がそう思うのか。
私たちがE’more秋名を立ち上げたのは、かつては島内有数の由緒ある一大集落だった秋名が、地域産業の衰退により極端に過疎が進行していた中で、「50年後も子ども達が住みたいと思う集落であって欲しい」という思いからでした。
人口減少が進む中でその思いを実現させるためには、地域以外に住む人たちの力も借りることが欠かせません。 そこで私たちは、飲食や宿泊などの手段を使いながら暮らしぶりを伝え、地域を応援してくれる人たち(=関係人口)を生み出す事業を展開し始めたのです。
この展開の中で、私は自分の役割を「地域コーディネーター」と位置づけています。
人口減少社会でも、この秋名が、そして龍郷町が、将来に渡って子ども達が住みたいと思うような魅力ある地域であり続けるために必要なこととは何かと問い続けると同時に、手に職もない、しがない会社員だった移住者の私が出来ることを模索してきた中で、行き着いた一つの役割が、「地域コーディネーター」だったのです。
予測不可能なことが連続する現代社会は、日々、目まぐるしく物事が進展しています。 最もそのうねりの強いの中にいる都市部の人たちと、私たちの暮らす環境では、リズムも直面していることも、人との関わり方も全く異なります。 もちろん、地域の感情や感覚を共有することも一朝一夕にはいきません。
いわば、同じ日本にいながらも対極の環境にある双方が、同じ将来に向けて手を取り合うには、ソトに対してもナカに対しても伝えていくコーディネートが欠かせないのです。 そして、その地域コーディネーターが機能し、ソトとナカの協働が生み出される地域は、世の中の変化にも適応した”しなやかな地域”となり、魅力的な地域であり続けると感じています。
そして、地域コーディネーターは、地域に対する愛情と洞察力、世の中を捉えようとする知的好奇心があれば、今は手に職がない人でも十分、担える様になると、私自身の過去を振り返るとそう思います。
その地域コーディネーターが活躍する切り口となるのが、宿泊事業。 初めて出会う人とは特にですが、共有する時間が多いほど、人と人の心の距離を縮めると言われています。
宿が人を留める場所としてだけではなく、その共有できる時間を生かしたプログラムをコーディネートすることで、私たちの地域を応援してくれる関係人口を生み出すポテンシャルを秘めているのです。 そんなプログラムが運営できる宿泊事業を構築する。
つまり、今回募集するミッションは、「外部と地域を繋ぐ「地域コーディネーター」として、受け皿となる宿泊事業の強化と関係人口の拡大」です。
E’more秋名には、30半ばで移住した私の人生観を変えてくれたと言っても過言ではない、本当に素晴らしい魅力的な人々が携わってくれています。 そんな人たちと共に地域の将来に夢を思い描き、さらにともに走ってくれる仲間を呼び込んでいく仕掛け人、「地域コーディネーター」として一緒に伴走してくれる方を心待ちにしています。
現場は温かく、笑顔が絶えません
企業研修のコーディネートで地域を伝える
タフで優しさのある好奇心旺盛な人、大歓迎です
真剣に考えているからこそ、甘い言葉で誘うのではなく、私たちが理想とする人物像とその理由を説明いたします。
◆タフである 一つの現実としては、地域おこし協力隊として、地域に飛び込むことは良い意味でも悪い意味でも、本人が目立ちたいかどうかにかかわらず、公私共に普通に移住してくる人よりも目立ちがちです。 また、業務の性質上、地域内外で人との接点は多くなりますし、私たちの事業も島内で少し認知いただいていることもあり、そこで活動する協力隊として、認知されることもあるかと思います。 顔見知りがたくさん増えるという楽しさもありますが、「周りの声に惑わされず、本質的な可能性や楽しみに目を向け、チャレンジし続けること」が、コトを成し遂げる時には必要となってくると感じています。
私もタフであるかどうかは正直分かりませんが、タフであるために必要なことは、思い通りにいかないこともある中で、ポジティブに前を向き、その状況を楽しむことだと思って、日々心がけています。 何事もストレスと思えば辛いばかりですが、起きている状況だけにとらわれず、自分の挑戦していることを信じ、誇りに思い、将来を思い描き楽しむ心を持てる様になると、すべての物事が前向きに進むと感じています。
◆優しさがある これは、相手の立場に立って考えようとすることとの同義として捉えていますが、サービス業や地域コーディネーターとしての必須要素かもしれません。 地域コーディネーターは、異なる立場の者同士で同じコトを動かす状況に多く立ち会います。 その中で、相手の状況に思いを巡らせずに正論で向き合ってしまうと、協働関係を築くことができなくなってしまいます。 これまで自分が生まれ育った場所や働いてきた職場とは異なる環境の中で築く、ステークホルダーと関わり合いにおいては、それぞれの論理もあり、背景もあります。 その様な中では、表面だけを捉えずに、相手の立場を想像しようと相手の立場になって考えようとする姿勢が求められます。 自分の主張よりも対話を重視し、対峙する相手に寄り添った丁寧な関わりができると、言葉で表現する以上の信頼関係づくりにも繋がります。 こうして築かれた地域の方々との信頼関係は、自分の実力以上に地域コーディネーターとしての幅を広げてくるきっかけにもなると感じています。
◆好奇心旺盛である 私たちは、地域住民有志の素人たちで飲食や宿泊事業などを立ち上げ、地域でも前例がないことの連続で、今も挑戦の最中にあります。 なので、教科書はなく、創業7年経とうとする今でも、試行錯誤に勉強勉強の毎日です。 動き出す前は不安もよぎりますが、世の中も非常に早く変化していく中で、現状維持ではなく、より良い将来を思い描き、ワクワクを感じて、困難なことにも自ら行動を起こすと、自分で作っている感覚が体感でき、楽しさはより一層増していきます。 さらに、奄美は、貪欲に学び続け、自ら行動に起こせば、その力を発揮することができる舞台があります。 そのためには、出来ない理由よりも、可能性を感じられる様に、知的好奇心で研鑽していくことが出来る方が理想的なだと思います。
非常に要求の多い人物像を語りましたが、募集内容と私たちのこれまでの取り組みを見て、私たちと一緒に楽しんでみたいと思えた方であれば、きっと大丈夫かと思います。
そして、スタッフの皆さんは優しい人たちばかりです。 そういう意味では安心して飛び込んできてください。 私自身がそうであるように、きっと、スタッフのみなさんの温かさに癒されると思います。
近隣には美しい海が広がります
荒波のやどり外観
募集要項
就業場所
1.荒波龍美館の宿泊事業強化の企画・実践 ・地域資源(ヒト・モノ)を生かした宿泊サービスの付加価値向上 ・地域に即した宿泊事業の管理運営体制の企画、運営
2.”宿泊×関係人口”施策の企画・実施 ・交流人口からの関係人口への流れを見据えた「宿泊×関係人口」企画づくりと実践
3.関係人口創出事業の企画・実施 ・地域コーディネーターとなり、龍郷町の関係人口拡大事業推進 (地域コーディネータースキルの習得、インターンシップ/企業研修導入対応等)
4.その他荒波龍美館の効力最大化に資する事業に関する業務 ・その他荒波龍美館の効力最大化に資する業務(飲食、加工室等)の実施
1.地域力の維持、向上に資する活動及び集落の維持、活性化に資する活動に意欲があり、 主体的に活動に取り組む意思のある人
2.活動地域に積極的に関わり、地域住民との良好な関係を構築するよう努力する意思のあ る人
3.町立荒波龍美館の事業趣旨及び地域コーディネーターの役割を理解し、その目的に沿っ た行動ができる人
4.応募時に満 20 歳以上の人
5.健康面において、地域協力活動に支障がない人
6.普通自動車運転免許を所持していること(委嘱日までに取得見込みがある人も可)
7.一般的なパソコン(ワード、エクセル、ブログ投稿など)の操作ができる人
8.地域おこし協力隊推進要綱(平成 21 年 3 月 31 日付け総行応第 38 号)の対象となる人で、 生活の拠点を龍郷町以外の都市地域等(過疎地域等の条件不利地域以外)から活動地域へ移 し、住民票の異動を行うことができる人
・宿泊業での業務経験 ・地域と調整しながら進めるプロジェクトの経験 ※将来的には一般社団法人E’more秋名の中核人材(経営層等)として、地域での事業継続や新たな展開にも関わる意欲のある方を歓迎します。
<給与> ・月額 210,000 円〜(経験・能力を考慮) ※別途、活動成果に応じてボーナス支給あり
<福利厚生> ・社会保険(雇用保険/厚生年金/健康保険/労災保険)加入あり ・住宅手当(上限 40,000 円/月、家賃額が上限に満たない場合は家賃額まで) ・活動に必要と認められる物品、活動車、携帯電話のほか、自己研鑽費(研修参加費等)を予算 範囲内で支給
契約形態:契約社員(龍郷町からの委嘱に基づき、一般社団法人E’more秋名で雇用) 契約期間:3年間(ただし、1年ごとの更新) ※4年目以降は、素養により一般社団法人 E’more 秋名での継続雇用を想定
勤務時間:1日8時間を想定(8:30~17:30) 休日:シフト制の週休2日制(休日は変動あり)
7月中旬:オンライン説明会 8月 :現地見学会 9月初旬:一次選考(書類審査) 9月中旬:二次選考(オンライン面接) 10月中旬〜下旬:最終選考(現地面接) 11月初旬:結果通知
◆オンライン説明会 日時:7月19日(水)19時30分〜20時30分 応募:https://tatsugo-emore.peatix.com 対象:応募をご検討中の方
◆現地見学会 日程:8月中のうち、2泊3日以上を想定(希望者ごとに別途調整) 内容:現地で業務内容や地域理解を深めるプログラムを実施 対象:応募をご検討中の方 応募:オンライン説明会にてご案内 備考:選考プロセスではありませんが、特に奄美に訪れたことのない方はご参加を推奨します。
8月を対象に募集中の「おてつたび」でもバイトとして現地体験できますので、ご希望の方はこちら(https://otetsutabi.com/plans/12041) よりご応募ください。
一般社団法人E’more秋名(龍郷町役場の委託による募集)