【高齢化率は日本一!?古民家のリアル】西上州ぐんま・南牧村古民家見学会 |地域のトピックス|FURUSATO

移住について相談する
WEBで
相談予約する
無料
×

【高齢化率は日本一!?古民家のリアル】西上州ぐんま・南牧村古民家見学会

【高齢化率は日本一!?古民家のリアル】西上州ぐんま・南牧村古民家見学会 | 地域のトピックス

「日本一高齢化率の村」として名が知られ、2014年には「消滅可能性都市」として名が挙げられた
群馬県 南牧村(なんもくむら)

人口1400人少々(2023.10月時点)のこの村へ、群馬県の西上州・甘楽富岡エリアで移住支援をされている方々に混じって、実際に南牧村の古民家の実態を見学してきました。

開催2023年10月:この日は南牧村によるホストで、富岡行政県税事務所、富岡市、下仁田町、ぐんま暮らし支援センターが参加しました。秋口のとっても良い天気で日差しのおかげで、上着はいらない程あたたかな日でした。

「南牧山村ぐらし支援協議会」でもご紹介

行きは、高崎駅からローカル鉄道上信電鉄に揺られて終点・下仁田駅へ。
そこから行政担当者さんの運転する車で南牧村まで向かいます。


:地元民からは「上電(じょうでん)」と呼ばれている、高崎駅~下仁田駅間の1線。
この日のラッピング電車は、マンナンライフ!吊り革は、あのこんにゃくゼリーの形でしょうか
公共交通機関のみでのアクセスなら、下仁田駅から南牧バスがあります(南牧バスは、2時間に1本程度)

 

車で県道45号(下仁田上野線)を長野方面に向かって約15分
南牧川に沿ってせまる山の近さに驚きながら進むと、まもなく「道の駅 オアシスなんもく」が見えてきます。
お昼は千歳屋にて、村の名物「炭らーめん」をいただきました。

:「炭らーめん」塩味、まろやかなスープに真っ黒な麺のうかぶ様子にはびっくり!炭の味はなく、つるつるとのどごしよい麺が美味しかったです。村の特産品・炭を活かした飲食店の取り組み。南牧村に来たらぜひ召し上がっていただきたい一品です。

 

ちょうどお昼時、村民の方や仕事で南牧村を訪れた人でにぎわう店内で、甘楽富岡の移住支援チームも和やかな雰囲気で見学会スタートしました。

南牧村の空き家の現状

南牧村の移住コーディネーター大井川聖心(さとみ)さんが先導しながら、村で整備した空き家と、空き家バンク物件を見学させていただきました。今回は2つの物件。

 

南牧村では、平成27年頃から村で空き家を改修し、あたらしく村で住みたい人や移住者へ提供できるよう取り組みをされています。お伺いした2023年時点では、村改修の18件のうち15件程度が実際に住んでいるのだとか。

Before(旧養蚕農家の台所。以前の住民の方が改修し近代化はしていますが、若い世代や都会から住みたい人にはハードルが高そうです…)

After(床、壁も真新しく、明るいキッチンへ。改修費用をうまく活用するため、キッチン目の前は旧養蚕農家の造りのまま)

【右】先ほどのキッチンの目の前はじつは囲炉裏。古民家ならでは
【左】水回りを集中して改修した物件。ユニットバスは新築さながらのキレイさ!

天井が低く、防虫や延焼防止のためか柱など構造部は黒色になっているので室内は暗く落ち着いた雰囲気。この物件は旧養蚕農家ということで、広々とした2階がありました。養蚕を辞めたあとのご家庭だったのか、仕切りが作られた3部屋になっていました。書斎にしたり、子ども部屋やアトリエとして使えそう。古民具も残っているので、うまく活用したいですね。

古民具って?

古民家1軒を全て改修するには多額の金額と手間がかかってしまいますし、全てを現代の建物へ直すのではなく、古民家の良さを活用してもらえる風情を残した活用の仕方を拝見しました。
見学会では、南牧村の村づくり・雇用推進課で長年移住担当をしておられる役場担当さんが、他市町村の担当さん達と補助金や改修範囲について情報交換をしておいででした。

Next…次の物件は、「南牧村山村暮らし協議会」古民家バンクに掲載されたばかりのものでした。

大井川さん曰く「ポテンシャルがある物件」。インターネットへの掲載間もないにもかかわらず、既にお問い合わせが何件があるそう【No.75】

(テレビカメラの姿がありますが、この日は南牧村移住コーディネーター大井川さんの取材のため、NHKほっとぐんま630 の取材班が同行しており、大井川さんの活動の一コマとして紹介されました。→放送は、11月9日(木)午後6時30分~)

実際の物件については、写真と図面が「古民家バンク」に沢山掲載されているのでそちらをご覧ください。
【No.75】縁側や竈が残る趣のある物件(大塩沢地区)

南牧村は村内を山々と川が占めて平野が少なく、民家も傾斜地を利用して建てられているものが多い様子なのを外観で見ていましたが、この物件は、なんと2階の養蚕の部屋と裏山がつながっていました。

:左側が【No.75】物件の2階からの出口。蒟蒻栽培も盛んだった南牧村の面影がのこる、農具もそのままに。大井川さんが示す方向には、斜面上に拓かれた畑。家庭菜園も可能。

:先ほどの2階で見えたトタン屋根の下。1階の家屋との間には、山を拓いてこの土地を均したのか、左側の石積みが見えます。直射日光の当たらない石室さながらでひんやりとした空間は、農機具置き場に使われていた様です。

傾斜の多い南牧村では、駐車スペースがある方が珍しいそうですが、こちらには3台置けるのだそう。

「古民家バンク」内の写真からも分かるのですが、
〇獣が住んでいた形跡がある
〇前の住人の持ち物(神棚や写真等を含む)がどの部屋にも多く残っている
〇離れの小屋にお風呂とトイレがあり工事は必要(太陽熱温水器は故障している様子)
〇掃除やゴミ出しが必須
などと、住むまでにお金と時間はかなりかかり、改修が前提となっているため、DIYが好きな人には向いている物件でした。

「いいカンジの古民家」は、元の状態から相当手間暇とお金をかけて直す必要があるのだなと分かりました。

 

「村の喫茶店もくもく」にて振り返りと、長谷川村長「村の喫茶店もくもく」

たった2件だけの見学でしたが、どちらもかつての山村暮らしを思いおこす暮らしぶりが沁みこんだ物件で、そのような南牧村の歴史と移住者の受入体制作りについてを最後にお聞きしました。

「村の喫茶店もくもく」 群馬県甘楽郡南牧村小沢甲1238
Instagram @mokumoku.nanmoku 土・日・月営業 10:00-17:00
2019年に地域おこし協力隊として南牧村に移住した鰐渕さんご夫婦で営むカフェ。
鰐淵元貴さんは、青年海外協力隊としてウガンダでの活動後、南牧村地域おこし協力隊として移住。店舗ではウガンダコーヒー、自家菜園で採れた野菜を使ったメニューを提供されている。
インタビュー【なんもくびと】

南牧村はかつて、林業・養蚕・蒟蒻栽培が主要産業の村。米が作れない急峻な山間地で、空き家が出始め移住受け入れを行ってきた歴史があります。

南牧村への移住者は、自営業が多めであることや、空き家や移住相談があった際の、役場と地域の方々との連携について教えていただきました。
移住の受入を「南牧山村暮らし協議会」という、村の有志(村民、村役場職員)とで担ってこられた背景には
「(村民にとって)安心安全な地域づくりを推進する」というものがあります。
その中で「空き家問題」は衛生面、防災面からも日々活用に向けて議論と実践が繰り返されてきている様子を拝見しました。
▼2009年から現在まで途切れず活動されている協議会 https://nanmoku.org/sansongurashi/

活動の様子は、「山村ぐらし通信」として定期発行。村民に届けられており、協議会HP上ではバックナンバーも見ることができます。

南牧村、下仁田町、富岡市、県職員と意見交換がされる中ふと、
もくもく店内へいらしたお客様かな?と、表れたのは…南牧村の長谷川村長!
現在の長谷川最定村長が村役場職員時代から、空き家紹介や村にとってスタートされていたことをお話いただきました。

「移住者を呼び込むことだけに力を入れるのではなく、村民として入ってきたあとのアフターフォローが大切」
「移住者交流会はコロナ禍で中止となり再開できていなかったが、移住者と村民の交流を深められる良い機会」
という、その場限りの移住促進事業ではなく、南牧村にとっての移住者との関係作りはどうあるべきかという観点からのお言葉を覚えました。

南牧村だからこそ、あなたの希望の暮らしが叶うかも。
まずは村とお近づきになってほしい、そんなときに相談にのってくれる人達が南牧村にはいます。

地域に迷ったら、群馬県内各地にいる、移住コーディネーター・移住コンシェルジュ・サポーターからなる「オールぐんまサポートチーム」へご相談ください。地域のみなさまがご相談にのってくださいます。
===
群馬県南牧村への移住相談なら
南牧村 村づくり・雇用推進課
https://gunmagurashi.pref.gunma.jp/soudandesk/nanmoku/
〇まずはお試し移住から「暮らし体験民家」
〇なんもくの空き家は全て古民家!「古民家バンク」

●地域おこし協力隊 募集中!
(2023.11月時点)保健師、介護福祉施設、定住に向けた生業づくり【フリーミッション型】
詳しくはコチラ

甘楽富岡地域の市町村も、有楽町へやってきます!
オールぐんま移住フェア2023
11/19(日)11:00-16:00
https://event.furusatokaiki.net/231119_gunma/