経験者が思う、地域おこし協力隊応募前に考えたいこと 後編~働き方&家計簿編~ |地域のトピックス|FURUSATO

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経験者が思う、地域おこし協力隊応募前に考えたいこと 後編~働き方&家計簿編~

経験者が思う、地域おこし協力隊応募前に考えたいこと 後編~働き方&家計簿編~ | 地域のトピックス

地域おこし協力隊経験者が思う、応募前に考えたいこと 第2弾です。
前編はこちら

うっかり「前編」としたために、「後編はまだ?」と催促されたので慌てて書きました。
これから応募を考えている人、着任前の人も含めて、ちょっとでも役に立てばと思います。
ちなみに書いている人は、東京にいる山梨県の移住相談員です。

確認したい!協力隊の働く環境

簡単に、応募・着任前に見ておいた方が良いかな、と思う2点をお伝えします。

1.協力隊の先輩または仲間または外部アドバイザーがいるか
2.副業など課外活動が可能か
ということです。その理由について詳しく書いていきますね。

理由1:孤独にならないため

一つ目は、孤独にならないためです。相談できる相手がいないと色々行き詰ってしまいます。相談相手は地元の人や役所の人でもいいのですが、立場や背景が違うので解決が難しいこともあります。また、自分が悩んでいることは、同じく外から来た人が既に悩み、そして解決しているかもしれません。別の選択肢や正しい方向性を提案してもらえることもあります。

とにかく、地域の外を知っていて、地域で活動する苦労を体感している仲間をつくりましょう。「近隣地域にいる協力隊員」「数年前に移住してきた方」などでも良いと思います。

理由2:任期後のために

二つ目の副業は、3年の任期後のために重要と思われることです。任期後に独立するつもりなら最も大切である、起業に向けた準備のため。そうでなくても生活力をつけるため、商売の勉強のためにも協力隊活動以外のナリワイを作ることは役に立つと思います。

もともと地方では様々な仕事を組み合わせることが自然に行われていますよね。
例えば、兼業農家。消防団や除雪作業員。観光(夏は登山・冬は雪山)、杜氏など。
本業の活動に関連したもの、自分の得意やスキマ時間を活かせるもの、地域資源を活用できるもの、といったいろいろな可能性があると思います。

副業NGの場合は?

そうはいっても雇用契約の都合で副業NGだったり、活動自体が忙しくて難しいという現状もあると思います。
そのような場合には、

  • ボランティア(または利益を追求しない形)で新しいことをやってみる
  • 研修として他団体の活動に取り組む(協力隊には研修制度があります)
  • まずはプライベートで取り組み、うまくいったら業務として認めてもらう

など色々な方法があるかと思います。

協力隊の給料で生活していけるか問題

「3年後の進路」に並んで疑問に上がるのが、生活費のこと。正直に言うと、やる気や労力、もしくはスキルに対してお給料が見合わない!安い!と思うことはあるでしょう。
しかし、協力隊のベース賃金である「16万6千円」は普通に地域で生きていくために十分な収入である、という見方もできます。

「16万6千円」で地域で生きていける?

理由は二つあって、まず給与相場の低い地方では比較的悪くない条件だということ。事務系フルタイムで手取り10万円…といった話はよくあります。(※地域によります)

理由の二つ目は、協力隊は比較的生活コストも低く済むということ。例えば…

  • 自動車とPCは貸与
  • 家賃は活動経費から拠出(つまりほぼ自己負担なし)

といった制度になっていることが多いです。
都会で企業勤めだと収入の3分の1くらい家賃で消えることもありますからね…。

具体的なイメージがわかない方は「地域おこし協力隊 家計簿」や「給料」で検索してみましょう。
過去の隊員のリアルな状況を見ることができます。

さらに、過去の協力隊2年目の例を参考までに記してみます。

協力隊(当時23歳独身女性)の家計簿晒してみた

《前提として》
2013年当時では珍しかったケースですが、私は市役所と雇用関係のない協力隊でした。市役所が個人事業主に協力隊業務を委託している という形です。

どんな風に生活していたかと言うと…
  • 年金や健康保険などは自分で支払い
  • 副業可(出身大学の研究スタッフアルバイト、固定給)
  • 家賃(水光熱費含)や通勤ガソリン代は協力隊の活動経費
  • PCや自動車は自前

ちなみに活動していた富士吉田市は、東京から車で1.5時間の小規模な地方都市です。(スーパーや衣料品店がそれなりにあり、超田舎ではない)

【収入】協力隊+副業の合計金額 ¥197,000
支出 ¥156,000
差引 ¥41,000

 

こう見ると結構貯金できそうです。実際には臨時出費などであまり貯められませんでした。もっと上手にやりくりしている方もたくさんいらっしゃると思います…。
上記以外の支出として、実家への帰省(3万円×年2~3回)、冠婚葬祭(3~5万円)、親への借金返済、冬の灯油代、車検代やタイヤ代などがあります。月々では、仮に副業が無かったとしても、交際費を抑えればもっと余裕が出てきそう。
しかし仲間や地域の人と過ごす時間は他に代えがたいものでした!

現在では制度や価格相場といった事情が違いますので、参考程度にご覧ください。

長くなりましたが、皆様が素敵な地域と出会い、活躍されることをお祈りします!

★山梨県の協力隊求人一覧はこちら。相談員発・移住情報ブログにて随時更新中。ご興味があればぜひ。

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