夢をカタチにできる場所~福島県矢吹町のはなし~ |地域のトピックス|FURUSATO

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夢をカタチにできる場所~福島県矢吹町のはなし~

夢をカタチにできる場所~福島県矢吹町のはなし~ | 地域のトピックス

福島県県南地域にある矢吹町。
東北の大動脈である国道4号線や東北自動車道、JR東北本線が通る交通アクセスに恵まれた地域です。
高速バスの停留所の設置も現在計画されていて、さらなる利便性の向上が期待できます。

町独自の子育て支援も充実し、無料の屋内遊び場が整備されているなど子育て支援に力を入れている地域です。

矢吹町は江戸期に矢吹宿が置かれたことにより、現在の商店街の礎が形成されました。

その後JR東北本線が敷かれ、矢吹駅の西側には昔ながらの町が残り、東側には新しくショッピングセンターや新興住宅地が立地しています。

現在、矢吹町では自身のスキルを活かして活動を行う地域おこし協力隊を募集しています。

「矢吹町は昔から水が手に入らない地域だったから発展しなかった。昭和になり羽鳥ダムが完成したことで地域に水を引け、開拓されていったのがこの町の歴史。」

そう語るのは矢吹町の玄関口、JR矢吹駅構内にあるやぶき観光案内所で出会った、トイショップウエダ代表の上田貴規さん。

矢吹町一帯は矢吹が原と呼ばれる原野が広がっており、明治時代には宮内庁管轄の御猟場が置かれ、戦時中は飛行場が置かれました。多くの人が集まるようになったのは、戦後に羽鳥ダムが完成し、町内に水を引けるようになったことがきっかけです。

福島県人を象徴する言葉に「会津の三泣き」というものがあります。

来たときにはヨソ者の扱いを受け、心通わせ得ると穏やかな人柄に触れる。帰るころには情の深い人柄に触れ、3度涙を流すと言われる人柄が福島県人の特徴です。

「開拓された地域だからこそかもしれないけど、この町の人は外から来るひとに対して抵抗がないひとが多い。福島県のひとはなかなか仲良くなりづらいというイメージがあるかもしれないけど、そのイメージはこの町にはふさわしくないと思っている。」

矢吹町では、はじめて会う方でも気さくに話かけてくれて、矢吹町育ちの上田さんからも一切、近寄りがたい印象は受けません。たくさんのことを教えてくれる矢吹町の方は移住者にとって頼りになるのは違いない。

矢吹町の商店街は矢吹駅を中心に約700m。伝統的な酒蔵や今なお手焼きで焼くおせんべい屋さんが残っています。

しかし、商店街は空き地が目立つ。

「東日本大震災で矢吹町は近隣の市町村に比べて大きな被害が出た」

商店街を歩きながら説明してくれました。

福島県のアンケートによると東日本大震災による矢吹町の施設被害件数は142件。傾いた建物の多くは取り壊されました。そして、その多くが現在も空き地のまま。

「昨年、商店街にあった飲食店が立て続けになくなってしまった。飲食できるところも減ってしまい活気がなくなってきている。」

そう言って案内していただいたのは駅前にある空き地。現在は店舗募集の看板が掲げられていました。

「ここはラーメン屋があった。商談が行き詰まったとき、ここのラーメンを食べながらうまく折り合いをつけたのはいい思い出。」

道路を挟んだ場所にも廃業してしまった製材所の跡地があります。

「駅前という立地を活かしてどうにか活用したいと思っている場所のひとつ。宮城県石巻市とか、全国的に更地にコンテナハウスを置いて若者がお店をやっているのを目にする。そんな場所があれば活気を取り戻せるんじゃないか。そんな思いを持っている移住者が来てくれればありがたいし、商店街みんなで応援したい」

最後に上田さんが経営するお店「トイショップウエダ」を訪れました。都会で生まれたわたしにとって、商店街のおもちゃ屋さんは新鮮。たくさんのおもちゃが所狭しに並んでいます。

店の奥に踏み込むと壁一面に様々な種類のタイガーマスクが飾られています。さらに驚くのがすべて自作だということ。作るのはマスクだけではありません。訪問したときはFRPという樹脂で形成された剣を製作されていました。

「町のおもちゃ屋さんが商店街で生き残っていくためには、約10年区切りで販売スタイル構築計画を立て、実行に移すことなど、店を継ぐ前に働いていたスーパーでの経験が生きた。さらに独自の経営方針を付け加えることにより、今も営業を続けられている」

店を継いだ後は、目標としていた店のオリジナル商品であるタイガーマスク製作に挑み、約20年前に販売を開始。そのタイガーマスクを使って、ランドセルを送る伊達直人の事例が各地で起きました。

矢吹町全体が今後どのように発展、維持、飛躍するか。現在、上田さんは地域の小学校に出向き、自身の経験を踏まえて、夢や目標を持ち、計画を立て実行に移すことの大切さをこどもたちに教える活動もされています。

2019年度末には、商店街に公共複合施設の完成を予定しており、公共複合施設と商店街が一体となったまちづくりを検討していかなければなりません。
未来を見据えた、新しいまちづくりが期待されます。

最後にどのような移住者に来てほしいかお答えいただきました。

「移住者が来てくれるのなら、志を持って取り組むひとに来てほしい」

現在、矢吹町では地域おこし協力隊を募集しています。
活動内容は協力隊自身が考える、フリーミッション型と呼ばれる募集です。
フリーミッション型の大きな特徴は地域の住民と寄り添いながら活動を進めていくこと。
熱い思いを持って活動に取り組みたいと考えている方にとっては魅力的な地域だと思います。
上田さんをはじめとした、地域住民は心強いサポーターです。

地域に必要とされる生き方はいかがでしょうか。

(取材日:2019.03.14)

<募集要項>矢吹町地域おこし協力隊募集ページより転載)

  1. 業務概要

矢吹町の地域課題は下記のものがあげられます。その中から、この活動に取り組みたい、興味があるという活動を選んで業務を行っていただきます。

  • 観光・物産振興に関すること
  • 農林業に関すること
  • 空き家対策に関すること
  • 移住・定住に関すること
  • その他(子育て支援等)
  1. 募集対象
  • 矢吹町の振興・活性化に強い志を持ち、平成30年6月1日現在、年齢20歳以上で心身共に健康な者
  • 平成30年6月1日現在、3大都市圏内の都市地域(※)又は、これまで地域おこし協力隊として2年以上活動し、かつ、解職から1年以内である者で、採用後、勤務地である矢吹町に住民登録し、生活の拠点を移すことが可能な者
  • 普通自動車免許を有し、県内及び近隣県への運転業務に支障がない者
  • ワード、エクセル、パワーポイントの基本的な操作ができる者
  • 観光、物産等矢吹町の魅力をSNS等により効果的に情報発信できる者

※「3大都市圏」とは、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、愛知県、三重県、京都府、大阪府、兵庫県及び奈良県の区域の全部

詳しくは、総務省地域おこし協力隊のページをご覧ください。

  1. 募集人数
    2名
  1. 勤務地
    福島県矢吹町内
  1. 勤務日等

月17日(1週間につき4日以内1ヶ月につき17日以内で勤務を割り振ります。)
土、日、祝日及び1月1日から1月3日、12月29日から12月31日までは休日となります。
また、休日出勤の場合は勤務日を振り替えます。
通常の勤務時間は、午前8時30分から午後5時15分まで
(1日につき7時間45分を超えない範囲において、始業時刻及び終業時刻を別途割り振ります。また、休憩は1時間とします。)

  1. 雇用形態・期間

「矢吹町一般職非常勤職員の任用、勤務条件等に関する条例」に基づき、町長が任命します。
任期は原則1年間とし、年度ごとの任用です。活動状況・実績等を勘案し、最長3年まで任期となります。
また、副業は認めますが、詳細についてはご相談ください。

  1. 給与・賃金等

月額 165,760円
パソコンなどの備品や交通手段(自動車)は貸与します。
居住にかかわる生活用品、光熱費は個人負担となります。

  1. 待遇・福利厚生

社会保険、雇用保険加入。有給休暇あり。住居手当支給、条件によっては町が指定する住宅を利用できます。
転居に必要な費用は本人負担となります。

  1. 申込受付期間

採用が定員に達し次第終了。