美術館から世界とつながる場を創る～千葉由美さん（あわら市）

4回連続「幸福度ランキング日本一」の福井県には、17市町の個性ある暮らしがあります。
そこで暮らす人たちが培ってきた地域力・”生”活力・県民力こそ「ふくいの魅力」。
その魅力について、移住された人を紹介することで知っていただければと思っています。
本シリーズ第９弾として、”福井移住人”（ふくいいじゅうびと）の
あわら市の千葉由美（ちば・ゆみ）さんをご紹介します。

◇どうして移住したのですか？
とある画家の一枚の抽象絵画を見たことがきっかけで、美術館学芸員を目指すことに
なりました。絵画の見方はいろいろあって良いということ、自分の見ている世界が
少し広がったようで、嬉しくなった記憶があります。
その記憶と美術館という空間が好きということもあり、大学で美術教育を学び、
そして卒業後、博物館施設での事務や芸術祭のスタッフをしていましたが、
美術館学芸員を目指して職を探している時に、現在の仕事を知り就くことが
できました。
”金津創作の森にご縁をいただいたから”、ただ、それだけです。
福井は縁もゆかりもない、知り合いも一人もいない土地でした。不安はもちろん
ありましたが、とにかく思い切ってやってみようと、今の場所へ飛び込みました。

美術館アートコアの空間。年に4回、展覧会を開催しています。

金津創作の森の野外には現代アート作品が点在しています。

◇今住んでいる町、その土地の魅力は？
あわら市は、海も山も近くにあり、多様な自然が楽しめる豊かな街です。
その中でも北潟湖は好きなのでよく行くところで、おススメです。
また、海岸沿いを車で走る夕日の時間帯とかは、最高です。
田園地帯が広がり、空が広く、解放感に満ちています。
人口も小規模で、街の面積もわたしにとっては程よい広さで、
無理なく手の届く範囲で生活出来ることが、とても心地良いです。

　

◇現在の仕事や活動について、また将来の夢について
表現者は絶えず、自分自身や社会と全力で向き合い、想像を超えるおもしろい世界を
私たちに見せてくれます。そんな表現者たちとともに、ひとつの展覧会を立ち上げる
喜びはとてつもなく大きく、心沸き立つような瞬間です。
そして来館してくれる人たちの反応を見ることも、嬉しくてたまりません。
10人いたら10通りの感じ方があります。それを否定することなく、受け入れる。
美術館は、さまざまな価値観を肯定してくれる場だと思っています。
多様な価値観をもつことができる社会になってきた今の時代だからこそ、
美術はなくてはならないものだと思います。
福井の小さな美術館から、さまざまな世界とつながる場を創り続けていきたいです。

　
展覧会の様子（撮影／前田龍央）

子ども向けお絵かきワークショップの様子。教育普及活動も取り組んでいます。

◇移住を検討する方へ助言があればひと言
自分自身（家族がいるのであれば、ともに移住する家族も含め）にとって、
”いま何を大切にしたいのか”、”心躍ることは何か”を軸に据えて探していると、
自ずと場所も人もご縁が繋がっていくと思います。

◇移住年・出身・家族構成・職業等
2019年移住。岩手県出身。金津創作の森美術館学芸員。

現在お勤めの施設のwebサイトがありますので、こちらもご覧ください。
・金津創作の森　https://sosaku.jp/

今回ご登場の移住者やあわら市の移住や地域のことに関しては、下記にてお尋ねください。
・あわら市市民協働課
TEL：0776-73-8003　Mail：[email protected]
・あわら市移住定住ポータルサイト「あわらで暮らそう」
あわらで暮らそう | あわら市ホームページ (awara.lg.jp)
・感幸PV『幸、感じるまち。あわら市』公開中
https://youtu.be/17tT6gFXkwo