移住相談員紹介

「さが移住サポートデスク」移住コーディネーター 矢野さん・髙山さんインタビュー

ものづくりの土壌が根付く佐賀で、理想の暮らしを作り出そう

2016年7月に「さが移住サポートデスク」の相]談員として着任した矢野さんは、小学校から高校までの12年間を佐賀県佐賀市で過ごし、人一倍佐賀県愛が強いと自負している。
2021年5月に入職した髙山さんは、佐賀の観光誘致に関わっていた経験から、佐賀への熱い気持ちを持っている。そんなお二人に、日頃の業務内容や佐賀の移住の現状、最近の動向について伺った。

髙山さんインタビュー(2021年着任)

-佐賀県との関わりと、「さが移住サポートデスク」で働き始めたきっかけについて教えてください。

私は佐賀県に隣接する福岡県久留米市の出身で、九州を中心に各地域の旅行会社や佐賀県観光連盟に勤めていたことがあります。
前職の観光連盟では東京や海外からの旅行客を誘致していたのですが、新型コロナウイルス感染症の影響で思うように活動できず、もっと佐賀に貢献したいという気持ちがありました。そんなときにこちらの相談員の募集を知りました。交流人口を増やす観光業とは違って定住人口を増やす仕事ですが、佐賀の魅力を伝えるという意味では同じだと捉えています。

-現在も佐賀へ行かれるのですか?

新型コロナウイルス感染症拡大の影響でずっと移動の自粛が求められておりしばらく行けていませんが、以前仕事でお世話になった旅館や観光協会の人とは連絡を取り合い、最新の情報を追うようにしています。

2022年秋に開通予定の「西九州新幹線」は、大きな話題ですね。武雄温泉駅から長崎駅をつなぐもので、温泉地として有名な嬉野にはじめてJRが通ることになります。佐賀と長崎ではいろいろなキャンペーンを予定しているようです。
また、2024年には記念すべき第一回目の「国民スポーツ大会」が佐賀県で開かれる予定です。「国民体育大会」、いわゆる国体の名称が変わって最初の大会です。県は実施に向けて、トップアスリートを育成する「SAGAスポーツピラミッド構想」に取り組んでいて、佐賀駅の北側にスタジアムを建設しているところです。

髙山さん

-「さが移住サポートデスク」にはどんな方が相談にいらっしゃいますか?

当初は年配の方が多いのかと思っていましたが、若い人が多いですね。20代~30代、40代の方など。ご出身の方や佐賀に何かしらの関係のある方が中心ですね。佐賀は農業県なので、漠然とリタイア後の就農希望者などを想像していましたが、インターネット関係の仕事をしている若い方も相談に来られていて、最初は意外に思いました。観光の仕事では気付きませんでしたが、インターネットの整備が進んでいるため、若い人が働ける職場が増えています。海外とも気軽に連絡できますしね。

子育て環境や住みやすさから移住を考える方も多いです。佐賀県は車で2時間あれば端から端まで移動できます。子どもの遊び場となる海や山が自宅や職場から近いと生活しやすいですよね。佐賀に移住して起業した人にセミナーをお願いしたことがあります。その人は出勤前に海まで歩いて行き、水に浮かべたボードに立ってパドルを漕ぐアクティビティ「SUP(サップ)」を楽しんでいるそうです。

-佐賀の移住の現状について教えてください。

佐賀県では今年(2021年)、「地域おこし協力隊」の新しい活動に力を入れています。これまでは多くの場合、「地域おこし協力隊」のメンバーは市や町で募集し、各地域で活動していました。でも今回は県が募集し、森林や山を守る活動、国際交流の促進、郷土料理の普及など、県全体で取り組むべき内容が計画されています(※既に募集は終了しました)。この活動で県外にも佐賀の魅力をアピールできれば、移住促進にもつながるのではないかと期待しています。

saga04

-佐賀の魅力を教えてください。

自ら進んで困難なことに取り組む「進取の精神」は、佐賀県人の魅力の1つだと思います。古くから海外と交流していた長崎に近いですし、江戸時代から人材育成に力を入れていた影響もあるでしょう。さまざまな改革を断行した佐賀藩の鍋島直正氏をはじめ、早稲田大学を創設した大隈重信、日本近代建築の父とされる辰野金吾、そして森永製菓と江崎グリコの創業者も佐賀県出身です。この精神は、現代にも受け継がれているように思います。佐賀県は以前からICT教育を積極的に推進していましたし、県庁は十数年前からリモートワークを導入しています。また、2021年の夏には同性カップルを応援する「佐賀県パートナーシップ宣誓制度」を始めています。

呼子イカの活造りや佐賀牛、竹崎カニなど、食材が豊富なところもいいですね。タマネギも北海道に次ぐ生産量を誇っています。米の産地である佐賀平野では、主に日本酒醸造に使われる山田錦も相当作っています。ちなみに、焼酎より日本酒の消費量が多いのは九州では佐賀県だけなんですよ。

-佐賀への移住を考えている方、悩んでいる方にメッセージをお願いします。

移住に当たっては、どういった生活をしたいかよく考える必要があります。そして、相談者と一緒に考えるのも我々の仕事です。「さが移住サポートデスク」では、暮らしと仕事の両面で、しっかりしたバックアップ体制を整えています。安心してご相談に来てください。福岡や長崎と比べると知名度は劣りますが、佐賀は住環境の素晴らしい場所。首都圏などから移住すれば収入は下がるかもしれませんが、人間らしさが満ち足りた暮らしができますよ。

(※このインタビューは2021年9月に行われたものです)

矢野さんインタビュー(2016年着任)

-まずは佐賀県との関わりについて教えてください。

小学校から高校までの12年間を佐賀県佐賀市で過ごしました。当時家の近くには田んぼが広がっていて、春になると一面がピンク色のれんげ畑になったんです。小学生の頃は家に帰ってくると、すぐれんげ畑に座って花を摘んだりして遊びました。夢中になりすぎて、辺りが真っ暗になるのに気づかなかった記憶がありますね。一番多感な時期だったので、五感を通じて得た匂いや音などが記憶として今も染み付いています。

-「さが移住サポートデスク」で働き始めたきっかけは何でしょうか?

結婚を機に東京に来て20数年、子どもを育てながらさまざまな仕事をしてきました。そのあいだもずっと漠然とですが佐賀に関わりたいとずっと思っていたんです。佐賀県の友人の中でも人一倍「佐賀県愛」が強いと自負しているくらいで。そんな中、佐賀県の首都圏事務所のフェイスブックを見ていたら、移住コーディネーターの募集があったので、これはやってみるしかないと思い応募しました。

saga02

矢野さん

-現在も佐賀へ行かれるのですか?

2016年8月に出張で3日間佐賀県内を回ってきました。初日は佐賀市内、次の日は唐津から南へ下って、有田市と伊万里市に。最終日は、福岡県との境にある、佐賀市富士町に行きました。ここにはぬるめの泉温とぬるぬるとした心地良い肌触りが特徴の古湯・熊の川があります。その風情ある温泉街に、アンティークのお店を作りたいと希望された方が来られるなど、自分の趣味を生かす移住が目立ってきています。

-最近の佐賀ではどんな動きがありますか?

佐賀県は「日本一家庭で日本酒を消費する県」。「この日本酒にはこの焼き物の器」という組み合わせの提案をしているのは、焼き物文化が根付く佐賀県ならでは。他には「NAKED」とコラボして、九州初の夜景プロジェクションマッピングを佐賀県庁展望ホールで毎夜行っています。先ほどお話ししたれんげ畑も同じですが、一度建物を建ててしまったら元通りの状態に戻すのは難しいです。開けた土地があるからこそできる物事もあります。「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」もその一つです。稲刈りを終えた田んぼを活用して、バルーンの離着陸を行っています。これからは地元に古くから残る文化だけでなく、新たに佐賀に定着しつつある新たなモノも皆さんに知っていただきたいです。

2019年は、第43回全国高等学校総合文化祭「2019さが総文」が開催されます。昨年開催の長野県からバトンを受け取り、今年は全国の文化系高校生約2万人が佐賀県に集まります。

-「さが移住サポートデスク」にはどんな方が相談にいらっしゃいますか?

相談者の方は若い人が多く、佐賀での子育てを希望しているご家族や、将来を見据えて、若いうちから農業に就きたいという方がいらっしゃいます。以前、佐賀で起業したいんだけど住むところはどこがいいか、と相談されたことがありました。佐賀県は、その方のように明確な目的がある人にとってはそれぞれに適した土地がたくさんあるので、いろんな選択ができる場所だと思います。
相談を受ける中で、「皆さんの要望に対して、どうにかお応えしたい!」と思うのですが、移住にはその人の人生がかかっているので、あまり強く勧めすぎないように気をつけています。フラッと訪れた方には佐賀県の良さを知っていただいて「佐賀もいいんじゃない!」という土俵にあげることを、移住についてまだ何も情報がない方には制度の情報提供を、また、佐賀への移住を具体的に考えているが、あともう一歩という方には地図を活用し具体的なお話をして背中を押す、というように相談者の状況に合わせて対応しています。

saga07

-佐賀の移住の現状について教えてください。

佐賀県の移住相談窓口として「さが移住サポートデスク」を3か所(佐賀、福岡、東京)に開設することで、移住希望者に対してきめ細やかなサポートを行っています。また、県内市町においても、移住者の受け入れ支援をミッションとした地域おこし協力隊の導入など、各自治体においても積極的に移住者の受け入れ体制の整備を進めています。
また佐賀県は子どもが3人以上いる家庭が多く、県では「子育てし大県さが」と題して、子育ての希望が叶う環境を整えています。人口10万人あたりの病院の数が全国5位で、小中学校の先生の数も多いです。公立の学校だけでなく早稲田大学など有名私立大学の付属校もあり教育面でも選択肢が多いという点が魅力です。お子さんたちは勉強もしながら自然豊かな環境でのびのび育つと思いますよ。

-佐賀の魅力を教えてください。

佐賀は海あり山ありの風光明媚な場所です。また、九州最大の都市福岡市へも近く、自然と都会のイイところ取りができる場所です。有田焼などの伝統工芸をはじめ、バルーンフェスタなどの見所もあります。ただ、自分たちのふるさとを人に自慢するのが少し苦手で、とても謙虚な方が多いんです。真面目で実直な人たちが多いからこそ、良いところがたくさんあるのに敢えて吹聴しない。それ以前に、外から見れば魅力的なものに溢れているのに県民の皆さんにとっては当たり前過ぎて気づいていないのかもしれません。佐賀の魅力は、ズバリそうした魅力的なものが日常にあるということだと思います。

saga01

-佐賀への移住を考えている方、悩んでいる方にメッセージをお願いします。

佐賀県民はまじめな県民性で、困っている人がいたら放っておけない温かさがあります。古くから育まれてきた伝統工芸や四季折々に見頃を迎える観光名所、豊かな土地が生み出す様々な食の魅力を持ち合わせています。今なら、成田空港―佐賀空港間で最安3,520円(片道)で訪れることができますので、まずは佐賀県に一度足を運んでみてください。滋味溢れる土地で手つかずの資源が残っているので、皆さんそれぞれの理想の暮らしを作り出していただけると思います。

(※このインタビューは2016年7月に行われたものです)

さが移住サポートデスク 移住コーディネーター

矢野・髙山

プロフィール

矢野:佐賀県佐賀市で小・中・高校の12年間を過ごす。福岡の短大に進学後、ワードプロセッサのインストラクタとして勤務。結婚を機に夫の東京転勤にともない千葉県浦安市民に。2人の子育てをしながら、IT関係に従事。2016年7月より「さが移住サポートデスク」の移住コーディネーターとなる。

髙山:佐賀県のお隣、久留米市出身。旅行・観光関係に従事し、佐賀県限定の仕事も佐賀在住で4年、東京在住で2年、計6年と佐賀にどっぷり浸かる。地域活性化やまちづくりに活躍する市・町やNPO法人とも、観光資源の開発や販路拡大のため一緒に取り組む。
移住は移住される皆様にかかわる重大な課題。気を引き締め、的確に信頼できる情報を迅速に届けたいと思い2021年5月相談員として着任。

相談員から一言

矢野:都心に近い場所で子育てをしてみて、思い出すのは佐賀市で過ごした幼少期。きれいな川で魚をとったり、れんげ畑で花飾りを作って時間の経つのも忘れて遊んだ日々。高校卒業30周年イベントで久しぶりに帰った佐賀は、きれいな街にはなってはいたものの、まだ自然がたっぷり。こんな場所で子育てできたら、という思いを改めて強くしました。福岡、長崎へのアクセスも便利で、教育にも熱心な佐賀県。多くの海、山の名産品と奥深い文化・芸術を是非皆様にお伝えしていきたいと思っています。

髙山:佐賀県の観光関連の仕事を経験し、「佐賀県の魅力は日常生活の中にある」とつくづく感じていました。玄海灘と有明海に面し、広大な佐賀平野と県中央部には東西に連なる背振山、自然豊かな海・山・大地が広がっています。また半島や大陸に近いので、いち早く国際的な文化・産業に接することで、現在の産業発展や先進的な地域づくりにつながっています。その素晴らしさは、旅行ではなかなか味わい尽くせません。
是非多くの方に「さがある暮らし」を実現していただき、佐賀での素晴らしい生活につなげていただきたいと思います。