移住相談員紹介

「愛媛ふるさと暮らし応援センター」えひめ移住コンシェルジュ 松岡さん インタビュー

穏やかでバランスの良い環境の愛媛で、肩の力を抜いて暮らそう!

大学進学を機に愛媛県から上京し、新聞記者として約10年間勤めた経験を持つ松岡さん。退職後、2015年8月より「愛媛ふるさと暮らし応援センター」のえひめ移住コンシェルジュとして活動している。松岡さんに、相談員になった経緯や愛媛の魅力について伺った。

震災を機に、「地元」について強く意識するように

-上京してから、再び愛媛県に関わるようになった経緯を教えてください。

もともと、上京した時点では愛媛県に戻るつもりはなかったんです。そのまま東京でずっと暮らすと思っていたので、大学卒業後は東京で新聞社に就職しました。東京本社や宇都宮支局(栃木県)などで仕事をしていた2011年、東日本大震災が発生しました。非常に大きな災害で、私も何度も東北へ応援取材に行きました。
震災に関わっていく中で、「地元」というものを強く意識するようになっていきました。「被災地が愛媛だったら、私はどうするんだろう?」「記者業をしていると、家のことより仕事が優先されるけれど、その時、家族はどうするんだろう?」そして被災地を復興しようとがんばる地元の方々をたくさん見るうちに、愛媛県に戻るのもいいなと考えるようになっていったんです。

-その後、愛媛ふるさと暮らし応援センターで働き始めたきっかけは何でしょうか?

最初は愛媛県内で就職先を探していました。新聞記者としての経験を活かせる職種を、と考えていましたが、条件に合う仕事がなかなか見つからず、いったん愛媛県へ戻ることを断念しました。その後2、3年ほどして偶然えひめ移住コンシェルジュの求人を目にしたのがきっかけです。
私が愛媛県に戻りたいと思っていたころは誰にも相談できず、一人で悩んでいましたが、誰かが「こういう選択肢もあるよね、こういう考え方もできるよね」とアドバイスしてくれていたら、自分の人生も違っていたかもしれないな、と。そうであれば、今度は自分が迷っている人たちの力になることができたらと考えました。

瀬戸内海(伊予市双海町)

-東京に住みながら振り返った「地元・愛媛」は、どのようなイメージでしたか?

私は愛媛県伊予市の出身で、海のすぐ近くで育ちました。子どもの頃の遊び場といえば「海」。瀬戸内の海は太平洋や日本海とは違って、穏やかな水面がキラキラと輝いて、離島がぽこぽこと浮かんでいて。故郷の景色としてすごく印象に残っていましたし、記者となっていろんな場所に行ったことで、瀬戸内の景色の良さに改めて気づくことができました。

それから、愛媛県の人たちのいい意味での力の抜け具合が丁度いいんです。島という立地ゆえか、気候が穏やかで災害の少ない地域ゆえか、愛媛県の人たちって競争心が薄くて、ほかと比べるという感じがないんです。この相談員の仕事を始めるときにも、いろんな人から「ぼちぼちでかまんよ(ほどほどでいいよ)」みたいなことを言われて(笑)。最初は「余計なことはするなってことか?」なんて思ったりしましたが、そうではないんですね。やりたいと思ったことには一生懸命サポートしてくれるし、理解しようとしてくれる。「ガリガリやれ!ほかに勝て!」みたいな押しつけがない、いい意味でのゆるさがとても愛媛らしいなと思います。

ワークライフバランスの取りやすさが愛媛県の魅力

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-相談にはどのような方がいらっしゃるのでしょうか?

メインは30〜40代の方々です。愛媛県には四国最大の都市・松山市や、製造業が盛んな東予(とうよ)地方(今治市〜四国中央市)があるので、就職を踏まえて移住先候補として挙がりやすいのかもしれません。また、松山市中心部から海水浴場までは車で20分ほど、スキーもできる久万高原町までは40分ほどと、都市と自然が非常に近いため、普段の生活と遊びとのバランスが取りやすいんです。そのため、お子さんと一緒に遊ぶ時間をしっかり取りたい方にも人気のようです。それから、もっと上の50〜60代の方も結構相談にいらっしゃいますね。定年後の生活を見据えて、気候の穏やかな愛媛県に住みたいという方が多いようです。
相談者の多くは、旅行や転勤で愛媛県にいらしたことがあって、行ってよかったと思っておられる方のようです。それから、愛媛県に行ったことはないけれど「温暖で暮らしやすそう、災害が少なそう」というイメージで相談に来られる方もいます。

-松岡さんからのアドバイスは主にどのようなものでしょうか?

松山市を中心とした中予(ちゅうよ)地方、そして製造業が盛んな東予地方のほか、内子町(うちこちょう)以西の南予(なんよ)地方は農業や林業など第一次産業が中心で、後継者探しをしているところも多くあります。相談に来られた方の希望に応じて、地域の情報とともに就職に関する情報などをご案内しています。愛媛県って、通勤時間が日本で一番短く、帰宅時間も三番目に早いんです。ですので、ワークライフバランスを大事にしたい方にはご希望に沿えるところだと思います。

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ただ、巡り合わせやタイミングもありますので、相談に来られた時点で思い描いている「やりたいこと、住みたい場所、希望する条件」がすべて合致するケースはそう多くありません。そこで悩まれる方もいらっしゃいますが、その時こそ私自身の経験からアドバイスできることもあると感じています。愛媛県に戻るわけでもなく、それまでのキャリアとは職種も全然違う。それでも、「愛媛県に関わりたい」という思いを、えひめ移住コンシェルジュという形で実現できたわけですから。自分が実感を持って「少し角度を変えれば実現できるやり方がある」と言えること、そして実際に愛媛県に移住された方の中にもキャリアチェンジされたケースはいろいろありますので、そういった実例をご提示できること。その2点を大事にしながら、相談者の望む「移住生活」を柔軟に実現できるお手伝いができたらと思っています。

「段階的な移住」という選択肢もある

内子町小田深山

-移住と引っ越し・転職との違いはどこにあるのでしょうか?

一番の違いは、移住の場合は地元との関わり方、人との関わり方がより深くなることではないかと思います。たとえば転職や転勤であれば、職場の人や環境が大きく変化するので、どのように関わり、周囲との関係を作っていくかをまず考えますよね。これに対して移住の場合は、それが職場だけでなく暮らしの面でも大きく関わってくるようなイメージです。

—移住での人との関わり方とは、具体的にどのようなものでしょうか?

都会では近所の人の顔も知らないなど、「暮らし・生活」という面で他者との関わりが薄いケースが多いですよね。でも移住、とくに田舎へ移住を希望される方には、「そうではない」ということはしっかりお伝えするようにしています。誰かに「ちょっと松山まで買い物に行ってきます」と伝えたら、帰ってくる頃には町内の皆が知っている、とか。都会の感覚ではびっくりしてしまうけれど、まったく悪意なく「田舎ってそういうもの」なんです。飲み会は月に5〜6回あるし、雨が降ったら隣のおばちゃんが勝手に家に入ってきて洗濯物を取り込んでくれている(笑)。
そういう暮らしが自分の望んでいる移住生活なのか考える必要がありますね。あるいはいきなりそういった環境に飛び込むことに不安があるなら、段階的に移住するのもありだと思います。最初は松山に住みながら週末は気になる田舎に通って、地域の人たちとの関係を少しずつ作っていく。さらに田舎へ移住するかどうかは、それから考えてもよいですよね。

穏やかな環境で、自分らしい生き方を見つけてもらえたら

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-最後に、愛媛県への移住を検討されている方へメッセージをお願いします。

気候も人柄も穏やかで、都市と自然の距離感も近い。そんな愛媛県は、少し肩の力を抜いて自分らしい生き方を見つけたいと思っている方にぜひおすすめしたいところです。愛媛県では「地域移住相談員」という制度があり、県内各地に移住者のサポートをする人がいます。そして、いろいろな市町を回っていると、「仕事やったら何とかしちゃらい! 一生懸命探すけん!」と言ってくださる地元の方々がたくさんいます。私が相談者と彼らとのご縁をお繋ぎすることで愛媛県の魅力を知っていただき、そしてそのご縁が移住に繋がればいいなと思います!
今年度から、実際に愛媛県に移住された方と移住を受け入れた地域の方、それぞれに私が直接取材を行い、記事として情報発信しています(http://ehime6.wix.com/ehime-iju)。愛媛暮らしのイメージがつかみやすくなると思いますので、愛媛のことを知る機会のひとつとして、多くの方に読んでいただけたら嬉しいです!

愛媛ふるさと暮らし応援センター えひめ移住コンシェルジュ

松岡

プロフィール

愛媛県伊予市出身。実家は海岸まで徒歩2分という海育ち。大学進学を機に上京し、全国紙記者を経て、2015年8月に「ふるさと回帰支援センター」内の「愛媛ふるさと暮らし応援センター」の移住コンシェルジュに就任。月に1、2度は愛媛に出張し、新鮮な愛媛情報を仕入れている。

相談員から一言

温暖で災害の少ない愛媛県は、県民の暮らしぶりも穏やか。日本で1番短い「通勤・通学時間」と日本で2番目に短い「仕事の平均時間」。その結果、日本で1番長い「余暇活動時間」を満喫しています。瀬戸内海と宇和海という2つの海に面し、背後には西日本最高峰の石鎚山(いしづちさん)。多島美で知られる瀬戸内の島々からスキーが楽しめる山間部まで、県土はまるで日本の自然を凝縮したかのよう。豊富な「食」と「レジャー」が余暇時間を彩ってくれます。
ゆったりと流れる時間のなかであなたらしい「愛媛暮らし」を見つけてください。ご相談、お待ちしています。