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松本市ローカルから新たな社会づくりを実現・発信したい人材を募集

  長野県松本市は、人口およそ24万人、東京や名古屋の都市圏から電車で3時間ほどにあります。
周囲を槍ヶ岳や穂高岳に代表される北アルプスや高原に囲まれており、
県全体として平均標高が高い(松本市役所では592m)ため、夏は涼しく湿度も低く過ごしやすい内陸性気候です。
全国的に有名な精密機械工業も盛んでありながら、広大な田畑も広がる地方都市の良さも兼ね備えており、近年は移住者も増えてきている人気の街です。
そんな松本市における中山間地域の活性化を目的とし、
地域おこし協力隊の制度を活用した「ローカルコーディネーター」を募集することになりました。
現在、松本市の奈川地域づくりセンター長を務める小林新蔵さんと、
安曇地域づくりセンター職員の百瀬さんに、お話を伺いました。

日程 2017/5/31(水) 締切
詳細 古き良き日本の原風景が残る場所
「奈川地区は、松本市街地から車で50分ほどの場所にあり、木曽地方への主要道路であるくに県道も通る集落です。地区標高が1,000〜1,400mと高いため、夏は涼しく快適に、秋は紅葉で山全体が彩られ、冬には野麦峠スキー場を中心に観光客が訪れる中山間地域でもあります。地区の郷土料理として、籠に入れた蕎麦を濃いめの出汁に浸してから山菜と一緒に食す「とうじそば」はリピーターの方も多いです。そんな自然豊かな奈川地区で、ずっと暮らしてきました。仕事でも私生活でも、この場所で長い年月を過ごす中で、少しずつ変わりゆく様子を見てきました。」


▲奈川の土地が好きで住み続けている小林新蔵さん

---どのような歴史をたどってきたのでしょうか。

「奈川は、街道とともに交通の要所として発展してきました。中世にかけて“鎌倉街道”や“野麦街道”が整備され、近世では両街道が主要道になり、街道沿いの村として人々の交流や物資の流通ににぎわいをみせました。とくに、野麦街道は明治時代に入っても、製糸産業を支えた飛騨の工女たちの交通路として栄えるなど、村にとっては、街道はその生活の源であり、また木曽との政治的つながり、松本や飛騨との経済的なつながりもこの街道の上に成り立ち、街道沿いの村として、生活・風土・伝統・文化が培われてきたことは大きな特徴です」




▲毎年開催される野麦峠祭りにて、工女の衣装を来て記念山行する様子

「近年では、地域の良さを観光コンテンツとして活用するという重要性が高まり、ながわ地域づくりセンターの開設に至りました。これまで、地区で採れた山菜・きのこ・高原野菜などを直売する“ながわ山菜館”をはじめ、手軽にBBQや温泉を楽しめる体験型観光施設“ウッディもっく”や、風光明媚な景観と農園芸を満喫できる滞在型施設“クラインガルデン”を開設し、運営しています。ほかにもキャンプ場や、スキー場などアウトドアを家族連れで満喫できるスポットが点在しています」


▲滞在型農園芸施設“クラインガルデン”にてイベントをした時の小林さん

「奈川地区まで足を運んで頂けると嬉しいですが、そうでない方々へ対しても、地域の良さを感じてもらうため、松本市街地で開催される“そばまつり”へのブース出店を行いました。まずは“ながわ”という名前を知ってもらうこと、その為にも自分たちができることは1つずつ愚直にアイデアを考え、行動し続けていきます」


▲松本市街地での“そばまつり”。当日は県内外からの観光客で賑わいを見せた


お世話になった地域へ恩返ししたいという実直な想い
これまで奈川地区のために、事務仕事だけでなく、草刈作業やイベント運営のほか、時には施設の送迎バスや除雪車も運転してきたという小林さん。
地域への熱い想いを、新たな形で模索しているという。
さらにお話を伺いました。

「これまで、奈川地区の特産品であるエゴマや蕎麦を使った製品化をはじめ、奈川という自然豊かな地の利を活かした地域振興をメインに取組んできました。ですが、私たちにできることは、まだたくさんあると感じています。とくに、観光業以外の観点からも、地域の資源をどう活かすのか、ということについて、考え行動することが重要であると感じています」

--- 具体的には、どのようなことでしょうか。

「地域の次なる一歩として、自然エネルギーの推進を準備しています。近年、電力自由化などの動きもあり、社会的な潮流になりつつありますが、近くには北アルプスもあり、周囲を山に囲まれている奈川の地形は、未利用の自然エネルギーがたくさん眠っており、それを活かそうとしているのです。
もともと私は、松本市役所の林務課に長年勤めており、定年前に地元である奈川地区に戻って何かしたいと考えていました。そんなときに、そうした未利用の自然エネルギー利用に着目した前田くんが、同じ松本市内で起業しようとしていたところで。こうしたタイミングや縁もあって、今は、彼らの事業推進をサポートしています。」


自然の恵みを活かした中山間地域の新たな産業
現在、奈川地区で準備を進めている発電所について知るべく、その会社を起業した前田さんに、お話を伺いました。


▲ローカルベンチャー企業 さとやまエネルギー株式会社の前田仁さん

「この“ながわ小水力発電所”は、川に流れる水と既設砂防堰堤の落差を利用して発電する設計です。そのため、環境への負荷も小さく、昼夜問わず発電できることもあり、こうした山に囲まれた地域だからこそ出来る事業として、とても有意義な自然エネルギーであると考えています。年間およそ800〜1000世帯分を発電し、国の制度に基づいた固定価格で売電します。奈川の水をつかわせて頂き、発電し得られる収益ですので、その一部を地域の課題解決に役立てたいと考えています。その具体的な仕組みは、奈川地区と一緒に相談しながら準備しようとしているのですが、私たちにとって今回が初めてとなる発電所であるため、建設するために必要な設計や許認可手続きに追われており、なかなか思うように地域とのコミュニケーションが取れていないのが実際のところです。私たちがつくる発電所を、単に電気を生み出すだけではなく、地域づくりに活かしながら、ここに住む人々の心に馴染んでいくような存在にしていきたいと思っています。

▲ながわ小水力発電所を建設予定の砂防堰堤


アルプス山岳郷たる所以
続いて、今回の求人を共同で募集する安曇地区について、同地区の地域づくりセンターに勤める百瀬徹さんにお話を伺いました。


▲安曇支所で働く職員のみなさん。向かって右から2番目が百瀬さん

---安曇地区の紹介をお願いします。

「はい、安曇地区は、奈川地区と同じように松本市街地から車で30分ほどの場所にありますが、さらに奥へと進むと山岳観光地があります。上高地は、日本屈指の景勝地でありながら、槍ヶ岳や穂高連峰などが連なる北アルプスへの玄関口として、毎年多くの登山者で賑わいます。登山をしなくても、上高地バスターミナルから徒歩で平らな道を散策しながら美しい風景を楽しめることから、子どもを連れた家族や海外からのお客様も増えてきています」


▲上高地から見る北アルプスの山々。標高3,000m級が幾つも連なる。

「山岳郷であるからこそ享受できる恩恵があり、その1つが温泉です。乳白色が特徴の白骨の湯は、弱酸性でお肌にやさしく、炭酸成分が多く含まれているため絹のように滑らか泉質が好評で、老若男女問わず多くの方にご利用いただいています」


▲四季折々の風景を楽しめる白骨温泉

「そして、もう1つ、安曇地区の中で欠かせない存在が乗鞍高原です。冬はスキー場に、軽く柔らかいパウダースノーが降り積もるので、スキーヤーとスノーボーダーが上質な雪を求めて乗鞍に訪れます。また、春になれば雪壁が盛り立った道路を麓からバスに乗ったまま2,700mまで上がることができるため、とてもアクセスしやすい3,000m級の山として、多くの方に親しまれています。」


▲スノーシーズンには、とても軽く、滑りやすい雪が降る乗鞍高原スキー場


地域のブランド力を高め、プロデュースしていく


---松本市では今回の募集が初めてとのことですが、どのような仕事をするのでしょうか?

「主な業務の1つは、先述した自然エネルギー事業の推進です。ただし、他にも業種に関わらずローカルで活動されている団体や企業があるので、そうした方々とコンタクトを取りながら、地域全体としての魅力をブランディングして頂きたいです。その意味では、地域の資源を発掘し、まとめながら、第3者へ対外的に伝えられるよう整理した情報を発信していくPR的な業務も重要な役割の1つであると考えています。
大まかに言うと、このような感じです。ただし、具体的な部分は、ご自身の経験や興味、さらには地域の状況を鑑みながら、仕事の方針を決めていくところもあります。ですので、まずは奈川地区と安曇地区の地域づくりセンターを拠点にしながら、1つの定型業務だけでなく分野横断的に複数の業務に関わる機会があるということや、何をしたいか実現したいかという未来を描きながら一緒に仕事を創り上げていくと想定して頂ければと思います。」


▲ながわ地域のみなさんと実施した草刈り作業での休憩している1コマ


物事を柔軟に考え、アイデアを形にできる人


---求める人物像としては、どのような方を想定されていますか?

「地域をつくりあげていく今回の仕事は、マニュアルがあるわけではありません。ですので、簡単にまとめると下記のようになります。

【必要な経験能力と価値観】
●これまでの仕事で、何らかのマネジメントやコーディネート業務の経験を積んだ方
●物事を論理的かつ柔軟に捉え、主体的に行動できること
●中山間地域に住み、周囲の方と協力しながら働くことに、喜びを見出せる方
●自然エネルギー事業の推進に中長期的に関わっていく意欲のある方

【歓迎する経験や能力】
●広報やPR業務の経験
●自然エネルギー業界での就業経験

「何をすべきか、どのように進めるべきか、ご自身の頭で考え、行動できる素養が必要です。加えて、1人だけでは視点も固定されてしまうため、周囲の人間や組織と良好な関係を築きながら、対話や観察の中で状況を把握し、設定した課題解決に向けて、関係者を巻き込みながら物事を推進できるかどうかも、重要視しています。都会と比べれば人口は少ないですが、地域にも色々な人たちがいることは当然なので、それぞれの異なる立場や考えを汲み取る対人スキルも必要であると考えています。

こうした能力を、これまでの仕事で培ってきた経験者を歓迎しています。ただ、現時点では、これらのスキルが足りないと感じておられる方であっても、今回の業務を通じて経験を積みながら、ご自身を成長させていきたいという意志のある方であれば、問題ありません。人と話すこと接することが好きな方は、ぜひ一度ご応募して頂ければと思います。」


▲安曇地域づくりセンターが入っている松本市安曇支所の外観


中長期的な視点で、働き、生活する


---最後に、地域づくりの仕事や、今回の募集について一言あれば、お願いします。

「私たちが手掛けるのは、地域づくりです。人の心を動かし、コーディネートしていく仕事は、一朝一夕に成し遂げることが難しいです。そのため、長いスパンで大局的に物事を捉える視野が重要です。具体的には、今回募集している3年間の任期終了後も、地域に定住して活動を継続して頂ける方が望ましいです。そうは言っても、現時点で確約することも難しいとは思いますので、まずは3年に渡って地域に住み働き、そして遊びも大切にしながら、じっくり考えて決めていきましょう。1年目よりも2年目、2年目よりも3年目の方が、ご自身が出来る事が増えますし、人間関係も構築できてくると活躍できる場所の幅も広がりますので、よりイキイキと楽しくなってくると思います」


▲安曇地区の山岳景勝地「上高地」を源流とし、脈々と流れる島々谷川

地域おこし協力隊の制度を利用しているため、金銭面や生活面において福利厚生も整っており、日々の仕事に集中できる環境が備わっている今回の求人募集。ローカルベンチャーの仕事に携わってみたい方、人と自然や寄り添う社会を築きたい方、地方から先進的な事例をつくり発信していきたい方にとっては、周囲の人々や生活環境に恵まれた絶好の機会と言えるのではないでしょうか。
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JOIN
*松本市HP 募集要項
*ローカルベンチャー企業 さとやまエネルギー株式会社HP
お問い合わせ 安曇地区地域づくりセンター(安曇支所)
〒390-1520 長野県松本市安曇1061番地1
電話:0263-94-2301 FAX:0263-94-2918
その他 【業務内容】
●地域活性化に取り組んでいる団体と地域とのコーディネート
●森林保全を目的とした薪エネルギー及び河川を利用した小水力発電などの再生可能エネルギーの普及促進
●地域資源の発掘
●地域情報の発信等

【募集対象】
●過疎地域の活性化に意欲があり、地域住民と生活を共にする意思があること
●地方公務員法第16条の欠格事項に該当しない方
●普通自動車免許を取得していること
●パソコンの操作ができること(オフィス、SNS等)
●平成29年7月1日現在おおむね20歳以上45歳未満であること
●土日および祝日の行事参加や夜間の会議出席など、不規則な職務に対応できること
●再生可能エネルギー関係の経験者

【活動地域】
松本市安曇地区および奈川地区

【賃金等】
●隊員の賃金は月額208,000円とします。賞与、通勤手当、住宅手当等の各種手当は支給しません。
●社会保険、雇用保険に加入します。
●有給休暇として年次休暇、特別休暇があります。
●車両・パソコン等活動に必要な備品等は市が貸与し、活動費用は予算の範囲内で市が負担します。
●住宅、家族の就労先はあっせんします。

【応募方法・選考方法】
下記の書類を松本市役所安曇支所まで郵送または持参してください。
「応募動機・自己PR・活動目標」を800字程度にまとめた論文。(A4サイズ、様式自由、ワープロを使用してください)
履歴書(写真添付、市販のもので可)
職務経歴書
住民票の写し(抄本)

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